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リアル・パッシブデザイン
365日、陽と風と共に暮らす。
バウハウスデザインのリアル・パッシブデザイン
心地よい住まいは「1つや2つの性能」で決まるものではありません。
たとえば断熱性能は、冬の暖かさや夏の涼しさのベースになるものであることは間違いありませんが、
この数値や等級が良いだけで心地よい住まいが得られるわけではないのです。
朝の光、夏の涼やかな風、冬の暖かな日だまり、美しい風景
こうしたものを取り込むこともまた、心地よい住まいの実現にはとても大切です。
バウハウスデザインは、断熱等級7という高断熱性能を実現させながら、
地域や敷地の特性、日射のコントロールまで考慮した「リアル・パッシブデザイン」を導入。
実際の暮らしに基づいたシミュレーションを行い、心地良さと省エネを両立する住まいをお届けします。
Real Passive Design
1 _ リアル・パッシブデザインとは
パッシブデザインとは、建物の工夫によって熱・風・光を適切にコントロールする設計技術です。
- 冬は建物から逃げていく熱を防ぎながら、日射が持つ大きな熱を取り入れる
- 夏は建物に入る熱を防ぎながら、外が涼しいときにその冷気を取り入れる
- また、1年を通じて適切な明るさが得られる設計を行う
そのためには、建設地の気象や隣家などによる日当たりの影響を把握し、必要になる断熱性能を探り、パッシブデザインの肝になる窓と窓まわり(軒・庇・窓の内外につける部材)の設計を繊細に行っていくことが必要です。また、その設計で実現する温度や光熱費のシミュレーションが不可欠になります。こうした作業によって、初めて「パッシブデザインによって実際に得られるメリット」が見えてきます。このようなアプローチを行うパッシブデザインが「リアル・パッシブデザイン」※です。
※リアル・パッシブデザインは、多くの著書もある野池政宏氏が提唱・具体化したパッシブデザインの設計法です。


2 _ パッシブデザインの5つの項目
パッシブデザインを行うにあたって、具体的に考えていく項目は次の5つです。
- _1. 断熱
冬は熱を逃さず、夏は屋根や外壁から入ってくる熱を防ぐ、心地よい住まいの基盤となる性能
- _2. 窓の日射遮蔽
夏は外付けブラインドや庇で強い日射を遮る。カーテンではなく「外で遮る」ことが原則
- _3. 日射熱取得
冬は南面の窓から日射熱を取り込み、高断熱だけでは得られない自然な暖かさを得る</li>
- _4. 昼光利用
窓配置や吹抜けによって自然光を活かし、昼間の照明に頼らない住まいに
- _5. 自然風利用
窓の配置や高窓の工夫で風を通し、夏の夜はエアコンに頼らず涼しく過ごせる
たとえば「窓の日射遮蔽(夏は遮る)」と「日射熱取得(冬は入れる)」を両立するためには、確実な知識に基づいた設計力が必要です。リアル・パッシブデザインは、この5つの項目について、その住まいの“最適解”を導き出す設計法です。

3 _ ドイツのパッシブハウスとの違い
パッシブ」という言葉はドイツの「パッシブハウス」を連想させるかもしれません。パッシブハウスは一定の数値基準をクリアすることで認定される住宅の“規格”であり、ここまで述べてきたリアル・パッシブデザインという“設計法”とは性格が異なります。
私たちは規格適合を認定されるよりも、実際に提供できる心地良さと省エネルギーの実現に向かっていきたいと考えることから、リアル・パッシブデザインを導入しています。
4 _ 暮らしをシミュレーションで確かめる安心
私たちが行うリアル・パッシブデザインでは、EnergyZOOなどのシミュレーションを活用し、以下のような確認を行い、またその結果をお客様に提示しています。
- ● 室温シミュレーション
例:冬の朝6時、無暖房でも15℃以上を維持できるか。
例:夏の晴れた日でも、最高室温が35℃を超えないか。
- ● 光熱費シミュレーション
年間の光熱費を算出し、一般的な住宅と比較。
35年間の総額を試算すれば、将来の安心も見えてきます。
- ● 日影シミュレーション
隣家や植栽の影響を含め、冬の南面の窓に十分な日射が届くかを検証。
こうして心地よさを感覚だけでなく数値や画像で裏付けることで、設計段階から納得いただける家づくりを進めています。
5 _ これからの暮らしを見据えて
エネルギー価格が上昇を続ける中、光熱費の安定は家計に直結する大切な要素です。リアル・パッシブデザインは冷暖房に必要なエネルギーを最小化し、将来にわたって光熱費という視点でも安心できる住まいを実現します。また、ますます激しくなる夏の猛暑、そして冬の寒波など、極端な気候変動にも対応しやすい建物になります。
最近は全館空調が注目されるようになってきました。全館空調によってある程度の快適性は実現できたとしても、リアル・パッシブデザインを組み込んでいない建物であれば、光熱費の負担は大きくなってしまいます。また、全館空調に頼った住宅であれば、将来の気候変動に対応できなくなるかもしれません。
バウハウスでは、50年先の暮らしを見据えた家づくりを行うために、リアル・パッシブデザインに取り組んでいます。

6 _ パッシブデザインと美しさ・数値化できない居心地の両立
パッシブデザインを進めるにあたって、プラン、窓の位置や大きさ、窓まわりの部材(軒・庇、窓の内外につける部材)を検討していくわけですが、これらは建物の美しさ(意匠性)などにも大きな影響を与えます。バウハウスデザインでは、建築家が「パッシブデザイン・美しさ・数値化できない居心地」の融合を追求します。たとえば以下のような検討です。
- ファサードの印象を引き締めるような、軒・庇・ブラインドなどのデザイン
- 開放感と風通しを同時に実現する吹き抜けの設置
- 採光と美しい眺望が得られる窓の配置や植栽計画
こうした、建築家による、総合的な視点での検討によって実現する暮らしこそが本当の豊かさだと私たちは考えています。
私たちがご提案するのは、単なる「高性能住宅」ではありません。リアル・パッシブデザインは、断熱等級や耐震等級といった「数字上の性能」を超え、暮らしの心地良さそのものを科学で裏付ける設計思想です。バウハウスデザインは、この考え方を取り入れ、お客様一人ひとりの土地と暮らしに合わせた最適解をお届けします。
「一年を通して快適で、経済的で、美しい住まい」
その答えがここにあります。